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田舎×サラリーマン×副業

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マルクスの資本論を漫画で学ぶ

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まんがで読破資本論


田舎サラリーマンの刹那です。以前から読みたいなと思っている本にマルクスの「資本論」があります。資本主義経済の危険性を指摘した名著で今も多くの方に読まれている一冊です。


そんな資本論のエッセンスを学べる本として、期待し購入した本が、イースト・プレス社「まんがで読破 資本論」です。これは資本論を元に物語化されておりとても読みやすくまとめられており資本主義経済の闇を見ることができます。格差社会と呼ばれている今の日本にも近い内容となっており、ここから学ぶことは多いと思います。


私はサラリーマンをして、会社から給料をもらっていますがいくらがんばってより成果を上げても、実際の生活のレベルは変わりません。それは、会社の給料というのは、「労働力に対する経費」だからです。


会社は労働力という商品を、労働者から仕入れています。その仕入れのお金が給料というわけですね。私たちが商品を購入する時を考えると、なるべく安く買いたいと思う人は多いと思います。これを会社と労働者として見ると、会社側も労働力をなるべく安く仕入れることで、利益を大きくし会社を発展させたり、経営者の報酬が多くなったりします。


なので経営者としては、なるべく給料は安くしてより労働者を効率よく、長時間働かせればより多くの利益が望めるといった仕組みです。


正直、一労働者である私は複雑な気分ですね。この理論からいくとずっと、このままサラリーマンを続けていても決して豊かな生活は望めない。そんな現実を突きつけられてしまいます。しかしどこかその現実を見ないようにして毎日過ごしています。「国がなんとかしてくれるから」とか「会社はそんなに冷たくはない」とか思いたくなってきます。


しかし、今の日本の経済が資本主義で成り立っている以上、この仕組みは変わりません。現実を直視する必要があります。


もっとも、経営者だって苦しんでいる様子が、この漫画には描かれております。労働者を働かせるために常に厳しく管理し生活が困っている労働者から搾取を続ける。そのことで人間の良心で悩み、苦しみます。


そして結局は誰が得をするのかというと巨大な資本を持っている「資本家」です。この資本主義社会では、労働者から発生した利益は資本家が吸い取るという図式が成り立っています。資本家は大きな資本を市場に投じ、儲けを作る仕組みを構築し、経営者を雇い、労働者を管理し末端の労働者は貧困に喘ぎながら働くという仕組みですね。


残念ながらこの仕組みが成り立っている以上、労働者である私たちはこれから資本主義でどう生きるかについて、できる対策を取っていかなくてはいけません。何も考えずに日々労働者として過ごすのではなく現実をしっかり見て、将来に向けた対策を考えて行きましょう。


この漫画は大変読みやすく、資本主義経済の闇がわかりやすい内容になっています。労働者側の視点、経営者側の視点、資本家の視点、見方によって色々思うところがあります。主人公の父が言った「中間の暮らし」こそ人間にふさわしい。という言葉。ああ、それもいいのかもなと思っている今日この頃です。